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中小塾のための「集客の極意」⑱-評判を作る[2]-

※このコラムは2014年12月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。
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森智勝氏

明けまして、おめでとうございます。今年も紙上セミナーでよろしくお付き合いください。

ある会員塾のA先生から次のような報告がありました。

(前略)今年1年は早朝特訓、土日テスト対策授業、夏期講習後のお疲れ様パーティー、新入生への手紙、退塾生への手紙、文字を多くした販促ツール・ニュースレターの作成、掲示物の充実、生徒への出迎え・見送り・呼名の仕方、ギャップを生み出す話し方、褒め方・叱り方等、実践会で学んだこと、その中で自塾に活かせるものを選定し、各教室に落とし込み、実践し、そして会員さんの塾の良いところを真似られるだけ真似てやろうと試みた一年間でした。真似ているうちに自分自身も触発され、生徒の誕生日に手書きのバースデーカードを贈ったり、欠席した生徒へはお見舞いの手紙を書いたり等、独自の戦術も思いつくようにもなりそれら全てを実行に移してみました。

その結果、まだ劇的な「売上増」という結果には結びついていないものの、去年の9月~11月でボロボロ出ていた退塾生の数(去年はこの3ヶ月間で全教室で21名もの退塾生が出ていました)が、今年はゼロになりました。この成果は開校以来のものでした。おかげさまで、この一年間で私自身「退塾生を出さないメソッド」を確立できた手応えを実感しています。これと言って何が功を奏したのかは分かりませんが、今できることを全てやっていこうと心に決め、とにかく実行に移したのが良かったのかなと思っています。今までは見落としていた日々の些細な積み重ねが、結局は数字に直結するということを学びました。(後略)

A先生は、個別指導教室を複数展開する塾の責任者です。文中にあるように、ここ数年は経営難のスパイラルに悩んでいました。A先生が取り組んだのは、実践会・研究会で提供している数々の手法(ノウハウ)を実践することでした。ここまで圧倒的な実践が出来るというのは凄い!そして、重要な一文がコレです。

「これと言って何が功を奏したのかは分かりませんが、今できることを全てやっていこうと心に決め、とにかく実行に移したのが良かったのかなと思っています」

先月号でお話しましたが、何が功を奏したのか分からないくらい様々な実践をすることが成功の秘訣です。そして、評判を作る秘訣もココにあります。

「これをすれば評判が上がる」などという魔法の杖はありません。「あれ」も「これ」も何でもやる。その精神を忘れずに取り組んでください。

さて、評判作りの肝は「感情の論理」を理解するところにあります。

人は何かを求める時、無意識のうちに「期待値」を想定します。商品ならば「価格」が期待値です。例えば130円の缶コーヒーを買う時の期待値は130円です。実際に飲んで130円分の満足を得られた時、人は「満足」と表現します。そこに届かないのは全て「不満」です。世の中には「顧客満足度」という言葉があり、それを重要視していますが、ここに大きな落とし穴があります。確かに満足を提供することは大切ですが、それだけで顧客がリピータになったり、ましてや評判を広げてくれることはありません。なぜなら、「130円払ったのだから、130円分の満足を得るのは当然だ」と考えているからです。

130円の期待値を越えた部分、それを「感動」と呼びます。

「なんじゃコレ、缶コーヒーとは思えないくらい美味しいなあ!」…そう思わせることが重要です。人は満足では動きませんが、感動すると今度は、「動かざるを得ない状態」に陥ります。あなたも覚えがあるはずです。すばらしい映画を見た時に、「なあ、あの映画見たか?」と友人に話したこと。美味しい料理を食べた後で、「この間、すごく美味しいイタリアンの店に行ったんだ。今度、一緒に行かないか」と誘ったこと。それが「評判が拡がる瞬間」です。

相手の期待値を超える-それが評判を拡げることにつながります。次回からはその具体的な手法について説明します。

 
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