早いもので、この「元気レポート」が60回を迎えました。5年間、書き続けたことになります。辛抱強く?お付き合い下さっている「あなた」に心から感謝申し上げます。これからも、塾の現場で役に立つ情報をお届けしていこうと決意を新たにしています。
さて、今春の募集状況はいかがだったでしょうか。合格発表時とは違った意味で、塾の現場では「悲喜こもごも」の状況を迎えていることでしょう。
先日、とある塾長さんから連絡が入りました。
「今年はビックリするほどチラシの反応が悪いのです。チラシを送りますので、どこがいけなかったか教えて下さい。」
どうも、問合せ数も入塾者数も激減しているようです。
私は以前から「春の新規募集は塾運営1年間の通信簿」という考え方をしています。春は塾生の移動が最も大きい季節です。初めて塾に入る人、塾を変わる人。どちらにせよ、多くの候補塾を真剣に選択する人が圧倒的に多い「季節」です。
すると、チラシだけを見て入塾の判断をするということは少なくなります。夏期講習等のイベントに近い催しはチラシの「出来・不出来」が影響しますが、春は塾の総合力が試されます。
確か、以前もお話しましたよね。2月に例えば「塾生募集!○○塾」と書いただけのチラシを配布したとしても、1件の問い合わせ、入塾者がいない時は「チラシ以前の問題」だと。
ですから、冒頭の相談があった時も、「チラシの問題ではないのではないか」と予想しました。
はたして、送られて来たチラシを見ると、案の定、何の問題もありません。あえて言えば、去年とほぼ同じ構成のチラシだということくらいですが、それも「去年が当たった」という実績の元にあえて「同じチラシ」を今年も使用したということなので、何も間違いではありません。
そこで、私は尋ねました。
「この1年間、大量の退塾者を出したということはありませんか?」
ビンゴ!
「昨年、60名近い入塾者があったのですが、25名ほどの退塾者を出しました。」
事情は次のようなことです。
地元の中学校に「やんちゃな子供たち」が多くなり、学校自体が荒れているそうです。その「やんちゃな子供たち」が大量に入塾してきて若いスタッフでは押さえが利かず、ベテランの塾長が全面に出て「退塾」させたようです。
ここには大きな問題点がいくつも潜んでいます。次回以降、じっくりと検証してみましょう。