6月1日(日)に京都の「みやこめっせ」で行われた「つむぎセミナー」に行ってきました。広島へ移動する予定があったため、途中で退席しなければならなかったのですが、後ろ髪を引かれるくらい講師の中土井先生の話は面白かった。以前、別のセミナーで講師としてご一緒して以来、久しぶりの再開でしたが、相変わらずの話芸?で聴衆を惹きつけていました。
講演に先立って鳥居社長の「挨拶」があったのですが、これまた相変わらずの?朴訥(ぼくとつ)とした語り口調で良い味を出していました。
これはもう職業病のようなもので、仕事柄、数多くのセミナーに聴衆として参加するのですが、その内容はもちろん、どうしても講師の話し方、聴衆の反応の方に目が行ってしまいます。塾経営者にとっては話の中身が重要だとは理解していますが、そうした「パフォーマンス」にも注目すると新たな発見が得られるものです。
同じ内容でも紙ベースでお伝えするのと、ライブ(講演)でお伝えするのとでは圧倒的な差が生じます。参加者の脳裏に浮かぶ「気付き」や「発想」の量が全く違うのです。一つは先月もお話した「参加者のアンテナ」の問題です。受身ではなく、前向きに学ぼうとしている人のアンテナは感度が最高になっています。もう一つの理由は、エネルギー量の違いです。発信者(講師)のエネルギーがダイレクトに伝わりますし、会場には前向きな聴衆のエネルギーが充満しています。そうしたエネルギーのぶつかり合いによって化学変化が起こり、アイディアや気付きとなって結晶するのです。それがライブの威力です。CDよりも数段クオリティの落ちるコンサートライブの方が遥かに感動するのも同じ理由です。
これはセミナーに限りません。以前もお話しましたが、塾の現場は毎日がライブです。講師と生徒のエネルギーがぶつかり、学力と意欲の向上という化学変化を起こす「場」です。
その時、やはり発信者(講師)のパフォーマンス技術は大きな影響力を持っています。同じ内容でも「伝え方」によって効果は天と地ほどの差が生まれます。大概にして大学の講義がつまらないのは、そのパフォーマンス力の欠如が原因です。
「あなた」は大学教授ではなく、塾講師です。技術屋ではなく表現者でなければなりません。
優れた表現者に学ぶことは、即物的な効果は薄いですが不断の「学び」として重要なことです。「今回の講演テーマは自塾には関係ない」と判断して欠席するよりも、「何かを学び取ろう」という思いで参加した方が圧倒的に成長できるものです。「学び」はどんな場所にも存在します。
次は東京会場ですね。ぜひ、参加をして多くのことを学び、気付いて下さい。