ライブドアの堀江氏をはじめとする幹部が逮捕されました。マスコミは手の平を返したように「その錬金術の闇を暴く」態の報道を一斉に流しています。その是非を論じる資格も能力も私にはありませんが、1つだけ同じ経営者として考えたいことがあります。「利益とは何か」についてです。
皆さんご存知のように、小学校の算数ではこう教えています。「利益=売上-原価」。そして、利益を別名「付加価値」と呼び、私の理解ではイコール「社会貢献」です。社会貢献が高ければ高いほど利益は高くなる。ところがライブドアの手法は、どうやら「損をする人」の存在を前提としたビジネスモデルだったような気がするのです。
資本主義社会における「株」の社会貢献度を否定するつもりはありませんが、かの発注ミス事件で20億円以上の利益を上げて有名になった「若きデイトレーダ」君。先日もテレビで「今日の利益は4億円」と話していましたが、彼は4億円分の付加価値(社会貢献)を提供したのだろうか?規制緩和によって多くのデイトレーダーが誕生しましたが、「マネーゲーム」のみで得た「利益」はやはりバブルですよね。けっして社会の発展には貢献していない。実業による「全うな利益」を上げることが経営者の目指す一義的な社会貢献と信じています。誰も損をしないビジネスモデルは存在するのです。
さて、そこで学習塾です。サービス業に位置する学習塾は、基本的に「目に見える商品」を提供していません。そのため(学習成果が上がらないと)ややもすると客(保護者・生徒)に「損をした」と思われかねない宿命を背負っています。我々が目指すものは、保護者・生徒から「ありがとう」と言ってもらえる塾経営です。
受験本番のシーズンです。あなたの塾は合格者はもちろん、「志望校に不合格だった生徒」からも「ありがとう」と言ってもらえるだけのパフォーマンスを提供してきましたでしょうか。今、それが試されようとしています。
これからの1年、あなたの塾が飛躍の年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。今年もよろしくお付き合い下さい。