「先日、共同通信社の取材を受けました」と、先月に報告したのですが、その後、NHKの取材が来ました。わざわざ東京から来ていただいたのですが、それだけの経費を掛けるだけの問題なのかな?と疑問に思います。
さて、4月。春期講習も終わり、長く続いた超多忙期が終わろうとしていますね。「あなた」はゴールデンウィークを心待ちにしていることでしょう。ただ、4月中はまだ募集期だと思ってください。気を緩めることなく、万全の態勢を維持することです。例えば…
今までは朝から晩まで塾舎に詰めて授業をしていました。春期講習が終われば通常勤務になります。それは良いのですが、午前中に掛かってくる問い合わせの電話対応は大丈夫ですか? 塾人にとって、午後からの勤務は通例です。しかし世の中は、午前9時から動いています。専業主婦の手が空くのは午前10時過ぎと言われています。そこで思い付いて塾に電話を掛けると…誰も出ない。「呼び出し音が空しく鳴るばかり」では見込み客を逃します。大手塾は事務職のスタッフが午前中から勤務していますので対応が可能です。中小・個人塾でも、携帯や自宅に転送する仕組み等の可能な限りの体制を整えたいものです。
また、新年度の授業が始まります。年度最初の試験まで間があることも手伝って、授業そのものが緊張感のない、お座なりなものになりやすいものです。学校が、他塾がそうならば、「さすが塾は違う」と思わせるチャンスです。締まった授業を心掛けてください。
「やっと春期講習も終わってノンビリできる」という気持ちは重々理解できるのですが、その気の緩みが授業に反映されたり、集客の油断につながるのは避けたいものです。
これは1つの提案ですが、ぜひ、この春に卒塾した元塾生に電話訪問をしてください。「新しい学校(中学・高校・大学と、生徒によって様々でしょう)の雰囲気はどうだ? 何か困ったことがあれば、遠慮なく相談に来いよ」くらいのことで充分です。それによって「ああ、この先生は塾生でなくなった自分(あるいは我が子)のことまで気に掛けてくれている」と実感することでしょう。それが評判につながります。評判とは「客でなくなった人が拡げる」という原則があります。映画の評判は、すでにその映画を見た、つまり客ではなくなった人が拡げます。他の業種でも「リピート・ビジネス」以外は全て「客ではなくなった人が評判を拡げる原則」が働きます。
これは随分昔に紹介したことがある私の体験談です。大阪の某ホテルに泊まり、チェックアウトを済ませた直後にフロントマンが声を掛けてくれました。「森様、私共で何かお役に立てることはございませんか?」…この一言に、私は感動しました。支払いが終わり、もう客ではなくなった私に対する心遣いの言葉に。
基本は塾も同じです。塾生でなくなったから何もしないのではなく、そこでもう一押しすることです。こうした小さなことの積み重ねが塾の評判を作っていくのです。
さあ、名実ともに2015年度がスタートしました。今年が「あなた」にとって最良の年になりますことを心から祈念申し上げます。