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中小塾のための「集客の極意」⑰-評判を作る[1]-

※このコラムは2014年11月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。
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森智勝氏

前回、「口コミ」と「評判」は別物と考えることを提案しました。そして口コミは生徒が、評判は保護者に広めてもらうと説明しました。今回はその評判の広め方についてお話します。

まず大前提として、評判に値する商品力の存在が不可欠であることは言うまでもありません。出しているカレーが不味ければ、「あの店のカレーは不味い」という評判(悪評)が拡散するのは当然です。マーケティングとは、商品の良さを早く広く、そして正確に知らせるための手法です。けっして、商品力の劣性を補うものではありません。まず、優れた商品の存在が必要だということを前提にしてください。

問題は、いくら優れた商品(授業)を提供しても、それだけで自然発生的に良い評判は広がらないということです。そこで、塾が主導して評判を拡げる仕組みを作ります。

まず考えなければならないのは、保護者とのコミュニケーションの濃さです。人間関係が作られていないと、誰も評判を拡げてあげようとは思わないものです。

先日、私が定期訪問している個人塾が「塾長の誕生日を祝う会」を開催しました。居酒屋を会場に、お酒の出る宴会でしたので、生徒を排除した保護者だけが参加する会です。その会に、半数近くの家庭の保護者が集まりました。ご家庭の塾に対するロイヤリティ(信頼感・親和感)の高さが見て取れます。きっと、参加した保護者は、塾の評判を広めてくれる強力な応援隊になってくれることでしょう。こうした保護者との密接さが中小・個人塾の大きな武器です。

ところが、多くの中小・個人塾経営者が職人化しています。学問を教える職人になっているのです。先日も象徴的な塾長にお会いしました。かれこれ30年以上も塾経営を続けている方です。この塾長は今まで、授業後に生徒を見送りに出たことがないと言うのです。授業が終われば、さっさと事務所に籠ってしまいます。外には、我が子を迎えに来た保護者が何人か待っているはずです。生徒と一緒に外に出て、そうした保護者と言葉を交わすことで、塾(塾長)に対するロイヤリティは高まります。

人は「自分に関心を持ってくれる人に関心を持つ」という原則があります。「いつもご苦労様。今日、○○君は小テスト満点でしたよ」…こうした言葉を掛けることによって、「ああ、この先生は息子に関心を持ってくれている」と保護者は認識できるのです。小さな実践ですが、小さな実践の積み重ねしか方法はありません。

私が「手書きの礼状を書こう」「ニュースレターを発行しよう」「個別面談会を開こう」「保護者セミナーを開催しよう」等々を提案しているのも、家庭との結び付きを強くすることを目指してのことです。それがなければ、評判を広めてもらうことなど不可能だからです。

「手書きの礼状を書こう」と提案すると、「そんなことで生徒が増えますか?」と疑問を投げ掛ける人がいます。私の答は決まっています。「それだけで生徒は増えません」です。しかし、そうしたことの積み重ねの上にしか、塾生を増やす方法はないと考えています。「あれもやった、これもやった…何が功を奏したか分からないが、結果として塾生が増えている」…これが正しい塾生増の姿です。確かに、授業後に生徒を見送りに出る、お迎えに来ている保護者と言葉を交わす、これらは小さなことです。それだけで評判を拡げてもらえるとは思えませんし、塾生が増えることもないでしょう。でも…

私は「無駄で終わるなら御の字」と考えます。

多くの人が「そんなことをやっても無駄だ」「効果がない」と言います。しかし、無駄で終わる、つまり害がないのであれば、やればいいと思います。数百万円のリスクがあるのでしたら、費用対効果を綿密に考える必要がありますが、「塾生を見送ること」「保護者と言葉を交わすこと」に何のリスクもありません。ほんの少しの覚悟と労力を必要とするだけです。ぜひ、無駄で終わるなら御の字の精神でトライしてください。

今後、この紙上セミナーでは、具体的な「評判の作り方」について話を進めていきます。今回は、その大前提をお話しました。「高い商品力の存在」と「保護者との親和性」です。どんな評判も、この2つがなければ成立しないことを押さえておいてください。

さあ、12月です。今後、冬期講習~入試、そして春期募集と息つく暇のない最多忙期に突入します。体調に留意してご活躍下さい。

 
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