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エディブロ ネットセミナー
中小塾のための「集客の極意」④
-まずはマスター・ビジネスに徹する覚悟を持て-

※このコラムは2013年9月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。
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森智勝氏

中小・個人塾の先生には少し耳の痛い話をします。

ビジネスにおいて、商品力とマーケティングは車の両輪です。まず、商品力の向上に全力を挙げることが必要です。

以前、中3生の定期試験平均が432点(5科目計)の塾を紹介しました。その塾は塾長と女性教師の二人だけの塾、いわゆる個人塾です。私が1年前、その塾の建て直しに入った時、真っ先に指示したのが「模擬授業」の実施です。

多くの中小・個人塾が授業を疎かにしています。事前準備もせず、行き当たりばったりで授業に臨んでいます。彼らは言います。「いやあ、この道20年。教えるべきことは頭の中に入っています」と。そして、次のように続けます。「入社2年目、3年目の大手塾の若手教師には指導力では負けません」…本当にそうでしょうか。

先日、研修を実施した「かつての優良塾」もそうでした。最盛期には塾生1,000名、本部校だけで300名の塾生が在籍していた塾です。それが現在は…わずか80名まで減少しています。そこのベテラン教師は言います。「未だかつて、模擬授業などしたことがありません」

授業は言うまでもなく塾の「商品」です。その商品のクオリティを高める努力をしなければ、市場から見捨てられるのは自明の理です。「教えること」に関しては、確かに頭の中に入っているかもしれません。そうではなく、いかに魅力的な授業、生徒を惹き付ける授業をするか…そのための準備としての予習が必要なのです。

冒頭の塾は、たった二人で週に2回の模擬授業を重ね、月に1回は私の前で成果を披露することを続けてきました。最初はお世辞にも上手いとは言えなかった授業が、徐々にマシになってきました。(まだ凄いとは言えませんが…)

夏期講習の内容も、あえて受験レベルの総合問題に取り組ませました。午後から勤務予定の女性教師は午前中から自主的に出勤し、予習をしました。午前中から講座を持つ塾長は、早朝5時から予習をしました。既製の「夏期講習用ワーク」を使用して、楽に済ませることは簡単です。しかしそれでは、授業の(塾の)クオリティを高めることはできません。

こうした話をしていると、「いえ、私の塾は個別指導(自立学習指導)ですから…」と言う経営者がいます。あたかも、「だから予習は必要ない」という口ぶりです。私は、ここにこそ近年の個別指導塾・自立学習指導塾不振の原因があると考えています。確かに、個別指導・自立学習指導の場合、模擬授業は必要ないかもしれません。しかしそれは、授業で凄いと言わせる、授業で口コミ・評判を作る機会を失っていることでもあるのです。言ってみれば、味で評判を呼ぶ機会を失っているレストランのようなものです。こうした塾では、よほどの結果(成績向上・合格実績)を挙げなければ、評判を作ることは難しいと覚悟してください。評判の立たない「店」に客が殺到することはありません。

バブルの崩壊そしてリーマンショックを経て、我々日本人は多くのことを学びました。その一つが費用対効果です。価値のないものに「お金を掛けることの愚かさ」を知ったのです。100円ショップが流行る一方で、ブランドショップが隆盛を極めているのが特徴的です。今は、ベンツに乗って100円ショップに通う時代なのです。

かつての教育業界は経済構造の最も川下に位置し、不況に強い産業と言われていました。しかし現在では、普通の業界になっています。費用対効果が悪いと判断すれば、客は容赦なく「店離れ」をするのです。学習塾が、現在も以前のような恵まれた環境下にいると勘違いして安穏としていることは許されない時代なのです。

集団指導塾は商品である授業そのもので評判を作ることができます。では、他の形態の塾は???

次回以降、一緒に考えていくことにしましょう。

 
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