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中小塾のための「集客の極意」②-商品力とマーケティング-

※このコラムは2013年7月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。
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森智勝氏

塾経営に限らず、ビジネスを成功させる2大要素は「商品力」と「マーケティング」です。

ビジネスとは商品と代金を交換する行為ですから、商品に「力」がなければどれだけマーケティングを駆使しても逆効果です。そのことを私は以前から「タレント・ショップは3ヶ月で潰れる」と表現してきました。

昔のタレント・ショップは単なる名義貸しがほとんどです。例えば、「アイドルA子のカレー屋さん」をオープンしたとしましょう。オープン日はA子が店にいますので、大勢の客が来店します。ところが、肝心のカレーが美味しくなかったら…集めれば集めるだけ「あの店のカレーはたいしたことがない」という評判を早く広めるだけです。その後は、タレントA子が店にいるはずもなく、あっと言う間に閑古鳥が鳴く状態になることでしょう。つまり、商品に力があることは、ビジネスの絶対条件です。

では、塾の商品とは何でしょう。塾は物販ではありません。目に見える商品を手渡すわけではありません。目に見えないサービスを提供しています。様々な表現方法があるとは思いますが、つまるところ「生徒の成績を上げ、志望校に合格させること」に行き着きます。特にリーマンショック後は、家庭の消費活動の意識が大きく変化をしています。費用対効果に対する感度が高くなっています。成績の上がらない塾はすぐに見捨てられます。かつて、「つまらないが成績の上がる塾と、成績は上がらないが楽しい塾のどちらが好まれるでしょうか」という質問を受けたことがあります。答えは明らかです。「楽しさを求めるなら、塾ではなくディズニーランドへ行く」…間違いありません。

まず、塾経営者は第一義的に「生徒の成績を上げる」という商品力の向上に全力を注がなければなりません。

一例を挙げましょう。今年の6月に行われた前期中間試験で、ある個人塾は圧倒的な成果を上げました。中3生(19名)全員が400点超(5科目)、平均で432点、昨年の学年末試験から平均で66点の上昇です。上昇幅からも分かるように、成績上位者だけを集めている塾ではありません。塾長を含む2人の教師が必死で指導をした結果です。

この塾の夏期講習は例年、受講必須とし、8月の授業料を1.5倍程度にするというシステムでした。こうしたシステムを採用している塾は多いと思います。それを今年は任意受講に変更し、料金も合宿込みで5万円超(中3生)に設定しました。塾長としては「清水の舞台から飛び降りる覚悟」の変更です。ところが…

全塾生の96%が受講する結果になりました。それだけではありません。外部受講生が20名近く集まりました。塾生50名規模の小さな個人塾に、これだけの外部生が集まったのです。6月の試験結果が後押しをしたことは疑いようがありません。たぶん、夏期講習の売上は例年の5倍以上ではないでしょうか。

塾経営も、商品力が絶対条件であるという見本です。

私の専門はマーケティングですから、これからはマーケティングについての解説を続けていきます。しかし、それは全て「商品力の向上」という大前提の上に有効な手法であることを心得ておいてください。その優れた商品力を早く、正確に市場に伝える手法がマーケティングです。けっして、口先だけの手練手管で客を集めることが目的ではありません。また、そうした手法で客を集めたとしても、あなたの塾が「A子のカレー屋さん」になるだけです。

ところで、この理論を逆から眺めると、「商品力が本物ならば、タレント・ショップは成功する」という真理が見えてきます。

以前、入塾記念品として当時発売されたばかりのiPodを提供した塾がありました。周りの塾からは「物で生徒を釣る」と非難されましたが、その塾は大繁盛しています。なぜなら、iPodに釣られて?殺到した生徒の大半が辞めずに継続通塾しているからです。つまり、その塾が提供している学習指導(商品)が本物だったのです。

商品力とマーケティングは、こうした密接な関係としてビジネスを構成しています。ぜひ、より良い商品の開発とマーケティング力の向上に努めてください。

 
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