モリモリ元気レポート[80] -つむぎクラブ掲載文より

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森智勝氏

明けましておめでとうございます。2012年、閏年。ロンドン・オリンピックの年。辰年。そして…塾業界受難期の始まり。古い会員さんは覚えていらっしゃると思いますが、2007年に私は予告しています。

「これからの5年間で自塾の趨勢が決まる」と。そして「向こう5年間分の投資を先行させて内部充実を図れ」と。

理由の1つは、2006年秋をピークに日本の人口が減少に向かったことです。日本全体が縮小均衡に転じました。すると、パレートの法則が加速します。いわゆる二極化が目に見える形で露見します。実感として国民の間に認知されます。

2つ目は団塊の世代がビジネス・シーンから退場を始めることです。大量の労働者層=消費者層が日本社会から消滅します。当然、日本のGDPは減少を始めます。実際にそうなっています。

3つ目の理由は、社会情勢が縮小均衡に向かうと価値観が多様化し、いわゆる資本の論理(大量生産、大量消費)が通用しなくなることです。人は、「より良いものをより安く」に反応しなくなります。

塾業界の流れを見ても予想通りに推移しています。大手塾を中心としたM&A、資本提携は加速し続けています。寡占化の動きが止まることはないでしょう。一方で、多くの中小・個人塾が廃業に追い込まれています。特に、経営者が団塊の世代の塾は後継者も無く、また、改革に着手するだけのエネルギーもないため、廃業を選択する人が増えています。

映像教材の進歩は、塾の形態も変えようとしています。もう、単なる「個別指導」というだけでは差別化にならなくなってしまいました。以前にお話したことのある「個別指導でも成績の上がる塾」でなければ地域の支持を受けることができなくなっています。今、支持されている塾は、「低価格でも5科目しっかり指導してくれる集団指導塾」であり、「高価格でも成績を必ず上げてくれる個別対応の塾」です。

2012年、もうクレバスは足元まで忍び寄っています。「今年は我慢の年」と言っている塾は、毎年我慢を強いられ、その向こうには廃業が待っています。最後のチャンスです。クレバスを跳びましょう!

キーワードは「感動の創出」です。一つひとつの業務を考える時、常に「生徒・保護者に感動を提供しているか」と自問することです。

塾の商品は言うまでもなく授業です。自塾の授業は、生徒に「凄い!」と言わせていますか?塾の敷地内、教室の演出はどうでしょう。訪問者を感動させていますか?掃除・整理整頓すらも、「訪問者を感動させるには…」と考えることで、必ず取り組みが変わってきます。そうした小さな積み重ねが集約して、「あの塾は凄い!」という評判が作られます。

そして最も大切なことは、経営者自身が大きなエネルギーを放出することです。前述のように、「今年は我慢」と考えていると、どうしても内向きのエネルギーしか発生しません。これでは生徒・保護者に伝播させることは難しい。あなたの思い・情熱が伝播しなければ、相手を行動に駆り立てることはできません。

さあ、新しい年を前向きにチャレンジする年にしましょう。我々指導者は例外なく「子どもたちには前向きに生きてほしい」と願っているはずです。その指導者自身が後ろ向きに生きていたのでは本末転倒です。

古い例え話です。

もし、あなたが幸運の矢を持つ神様だとします。あなたは、どんな人に向けて矢を放つでしょう。努力もせず、「うさぎが木の根にぶつかってくるのを待っている人」に対して矢を放つことはないでしょう。困難にもめげず、努力を惜しまない人に対して矢を放とうとするはずです。そう、幸運の矢は前向きに頑張っている人に刺さります。

2012年が、あなたにとって最上の年になりますように…

 
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