モリモリ元気レポート[62] -つむぎクラブ掲載文より

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森智勝氏

6月に入り、今春の塾生獲得状況がほぼ確定する時期となりました。傾向としては、地域一番塾に人気が集中する傾向がますます顕著になっているようです。以前から指摘していることですが、縮小均衡市場では当然のように起こり得ることです。塾業界が拡大発展(売り手市場)時代には、塾を選択する基準のトップは「近い」ということでした。「近くに塾ができた」というだけで、消費者の購買意欲は高くなります。ところが、縮小均衡(買い手市場)時代に入ると、通える範囲の中から最も良い塾を選択しようという心理が働きます。結果、地域一番塾に人気が集中するという傾向が強くなります。

すると、自塾の戦略として「何かの分野で地域一番」を達成する必要が生まれます。それも、誰もが認める一番です。「ナンバーワン戦略」はマーケティングの世界では言い古された言葉ですが、その重要さは今も変わりません。(それどころか、ますます重要になっています。)

例えば、日本で一番高い山を聞かれて答えられない人は稀ですが、「日本で二番目に高い山」を答えられる人も稀です。よっぽどのマニアでなければ知らないでしょう。それくらい、「一番」には人を惹き付ける力があります。同様に、あなたの塾が「○○ならば、あの塾が一番だよね」と言われるもの(武器)を持つことが今後の戦略として不可欠になってきます。

塾経営者に「あなたの塾の特長は何ですか?」と尋ねると、8割の人が「しいて言えば面倒見のいいことですね」と答えます。よく考えて下さい。8割の塾が言っていることが特長と言えるでしょうか。地域の人に「面倒見の良さなら○○塾が一番だよね」と言ってもらうためには、他塾に「とても真似ができない」と言わせるだけのものが必要です。それは、言葉(スローガン)だけではなく、形として誰もが認めるものでなければなりません。

ある塾はテスト期間中に早朝指導を行なうことで「面倒見の良さ一番」をアピールしています。ある塾は毎月20ページのニュースレターを発行して「文章力一番」をアピールしています。ある塾はネイティブな発音ができる教師によって「英語指導力一番」をアピールしています。ある塾は…

大手塾は規模や進学実績で一番をアピールしますが、母集団の大きさがちがいますから、中小個人塾は同じ土俵では勝つことが難しい。しかし、別の土俵を作れば一番になることは可能です。あなたが、あなたの塾が一番になれる土俵を作って下さい。そして、「○○ならば一番だね」という評判を作ることです。

見込み客とは地域に住んでいる子ども達(保護者)全てを指すのではありません。「そろそろ塾に行こう(行かせよう)」と思い立った人の脳裏に浮かぶ3つの候補塾の中に、あなたの塾が含まれているとき初めて、その人は「あなたの塾の見込み客」になります。「○○なら一番だ」という評判は、多くの見込み客を獲得するためには必須の条件です。

今年、あなたの塾は何で一番を目指しますか?

 
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