モリモリ元気レポート[44] -つむぎクラブ掲載文より

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森智勝氏

以前からお世話になっていた方が社長に就任されましたので、「お祝い」にと銀座で食事をすることになりました。そうした場所に疎い私は、知り合いのホステスさんにコーディネートを頼みました。

女性二人を交え、4人で食事をし、その後、ホステスさんの店で楽しく過ごしたのですが…会計の時に「銀座の怖さ」?に思わず震えてしまいました。平静を装い、とても手持ちの現金では足りなかったので予備で持って行ったカードで決済しました。

どうしてこんなに料金が跳ね上がるのだろう?…一つ、気付いたことがありました。3時間程度の滞在中、ヘルプの女性が入れ替わり立ち代りやってきます。そして、必ず言います。「一杯いただいてもいいですか?」そんな場所でダメだという客はいません。「いいよ、好きなのを飲んでちょうだい。」それが十数回繰り返されます…考えてみれば、見事なアップセールスです。

ビジネスにおいてアップセールスは重要な要素です。ハンバーガーショップへ行けば、必ず「ポテトもいかがですか?」と声を掛けられる…アレです。新規顧客獲得コストが10年前に比べて飛躍的に高騰した今では、既存客からのリピートとアップセールスは戦略上不可欠です。塾で言えばオプションの冬期講習や土日コースを受講してもらうことです。

では、どうすればアップセールスは成功するのでしょうか。

人の消費行動には一つの原則があります。それは「人は好きな人のところでお金を遣う」というものです。誰もが嫌いな人にお金を払うことに拒否反応を示します。つまり、有り体に言えば、人間関係ができていなければ、どんなビジネスも成立しないということです。近所に数ある床屋の中で、なぜ、あなたはその店に通うのか。数ある喫茶店、居酒屋の中で、なぜ、馴染みの店ができるのか…。いろいろな要素があるのですが、そのベースには「店の人との良好な人間関係」が絶対条件として必要なのです。それはけっして学習指導が上手という「技術の問題」だけでは解決できない部分です。信頼感や人間的魅力は別の要素で作られていきます。

「我以外、全て我が師」という言葉があります。学ぶ姿勢があれば、どこからでも誰からでも学べるのです。そして、人間的魅力は参考書からではなく周辺部分から学ぶものであり、常に学ぶ姿勢を持つことが人間的魅力に通じる重要な要素なのです。向上心を失くした人物に魅力を感じる人はいません。

この秋も数多くのセミナーで講演をしてきました。こうした学びの場に積極的に参加することを強くおススメします。成功の秘訣は学び続けることです。もちろん、そこで様々なスキルを習得することは有益ですが、「学ぶ姿勢」が塾生に、保護者に、そして地域に伝わることの方が実は大切なのです。以前、「感動の法則」でお話したように、人は「何かを目指して成長しようと努力している人」に感動を覚えるものです。

現在のような高度情報社会では「何を伝えるか」よりも「誰が、どのように伝えるか」の方が重要視されます。デジタル社会が進化すればするほど、アナログ的要素が重要視されるのです。「あなた」を筆頭に、スタッフ全員が向上心を持ち、学び続けることが自塾の発展に不可欠だということを忘れないで下さい。

銀座のクラブでも学ぶことはあるのです…授業料は高すぎましたが。

 
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