モリモリ元気レポート[38] -つむぎクラブ掲載文より

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森智勝氏

ゴールデン・ウィークを過ぎ、塾業界ではセミナーシーズンがやってきました。この「つむぎクラブ」でも東京と京都でセミナーが開催されます。ぜひ、勉強に出掛けて下さい。

子供たちに勉強を強いる塾人は、自らも勉強する人でなければなりません。また、情報は向こうからやってくるのではなく、自ら掴み取る態度が必要です。それはアンテナの問題です。

以前もお話したと思いますが、人はアンテナを立てないと情報をキャッチできません。新しい車をプリウスにしようと思い付いた瞬間から町を走るプリウスが目に入り始めます。それまでもプリウスは走っているのですが、アンテナを立てていない人の目には入りません。つまり、存在しないのと同じことです。情報も同じです。

日本人は「情報はタダ」だと思っている人が多くいます。しかし、人はタダのものから価値を見出すことは出来ないのです。交通費、参加費を使い、休みの日にわざわざ遠くまで出掛けるという苦痛を払って初めて、人はアンテナを立てることができます。だからこそ情報をキャッチすることもできるし、その情報を有益なものに変換することもできるのです。「情報は販社が持ってくる」と考えている人の下(もと)に情報は集まりませんし、例え多くの情報がもたらされたとしても有効に使うことはできないでしょう。

今、塾業界は猛烈なスピードで変化しています。実は、市場自体がそれを上回る速さで変化をしているのです。

先日、衝撃のデータを知りました。ある大手塾(集団指導)では成績中間層の塾生数が5年前と比較して半減しているというのです。私も最近のセミナーで強調していることですが、「2対8の法則社会」では上位2割に入らないと「並みの幸せ」を掴めません。すると、どうしても「どれだけ頑張っても上位2割に入るのは無理だ」と考える人が出現します。子供の勉強に関しても、「勉強に対する努力」を諦めた生徒、家庭が猛烈な勢いで増加しているのです。ある程度予測はしていましたが、それが「大手塾の証言」として明るみになったわけです。

私はここ数年「単なる補習塾のままだと苦しくなる」と強調してきましたが、私の予想を上回る勢いで事は進んでいるようです。

解決策は2つです。一つは新しい分野に突破口を見つけることです。「補習」ではない分野に。多くの塾が「中学受験」「スポーツクラブ」「英会話」等に新たな道を模索しています。幼児~低学年の右脳強化に積極的な塾も増えてきました。

もう一つは…あなたが信じる「教育(勉強)のあり方」を地域に訴え続け、地域を説得し、共感する「仲間」を作り続けることです。そこには「顧客ニーズに応える」という手法は存在しません。あなた自身が地域のオピニオン・リーダーとなって「ニーズ」を作り出すのです。

これからはニーズに合わせるのではなく、ニーズそのものを作り出す戦略が必要です。そこには言うまでもなく「あなたのリーダーシップ」が欠かせません。中小塾が勝ち残る鍵はまさにそこに存在します。

 
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