モリモリ元気レポート[124] -つむぎクラブ掲載文より

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森智勝氏

夏休み(夏期講習)が終わり、日常が戻ってきました。少しホッとしたいところですが、他塾がホッとしている今こそ差別化を図るチャンスです。頑張って下さい。

さて8月末、2020東京オリンピック&バラリンピックのエンブレムが白紙撤回されました。マークの正式発表後すぐに、某劇場のマークに酷使していると指摘されたのが始まりです。その後、同じデザイナーが作成したサントリーのトートバックのデザインに模倣が発覚、謝罪。極め付きは「模倣を否定するために公表した原案」に更なる模倣の疑惑が寄せられるなど、騒動はドロ沼化していきました。

私は専門家ではありませんので事の真偽は分かりません。ただ日本には「本歌取り」という表現技法あることを思い出しました。あなたには「釈迦に説法」ですが、和歌の世界では先人の優れたフレーズを借りてより良い歌を作ることを「了」としてきました。

「まなぶ」は「まねる」の派生語だと言われています。ですから、真似ることは重要です。しかし、真似=パクリで終わったのでは成果につながりません。その成功例を昇華させ、自塾のものとして消化してこそ本歌取りです。

ここからはちょっと右の耳を痛めて聞いてほしいのですが、塾人の、特に中小個人塾の経営者の中には、その最初の段階である「真似る」を潔(いさぎよ)しとしない風潮があります。確かに独自性は大切ですが、他塾のことを知らなければ独自性は認識できません。確かに「こだわり」は大切ですが、それが独りよがりでは通用しません。もっと柔軟に他者を真似てもいいのではないでしょうか。大手塾が「大手」になったのには理由があります。その良いところは遠慮なく取り入れ、昇華させ、自分のモノとしていくことです。堂々と本歌取りをすることです。

中には「あれは大手だからできる」とか「都会だから通用する」と思われる手法もあるでしょう。確かにその通りかもしれません。しかし、だからと言って最初から拒絶するのではなく、まずは学び、その本質を見極め、自塾なりにアレンジすることです。きっと、そこから見えてくるものがあるはずです。それに…

上手くいかなくてもダメ元です。このコラムでも何度か伝えてきましたが、多くの人が無駄を恐れ過ぎています。無駄ということは、大きなリスクがないということです。無駄で終われば御の字です。無駄を恐れず、まずは「やってみるの精神」でいきましょう。動かなければ、新たな突破口は見つかりません。

秋は学問の秋だけではなく「読書の秋」「スポーツの秋」「食欲の秋」…つまり、何をするにも適した季節だということです。ぜひ、今までトライしたことのないものにチャレンジしてください。ダメ元、無駄で終われば御の字の精神で…。

 
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